【寄稿】令和のコメ騒動に思う―生産者と消費者が共に育てる農業生産を~元鹿児島大学農学部教授・農学博士 宮部芳照

昨年6月以降、全国各地のスーパーからコメが消えた。価格も大きく高騰・高止まりした。消費者は困惑し大きな不安を覚えた。その不安感は今も消えない。これが、いわゆる「令和の米騒動」である。1993年の平成の米騒動からすると31年ぶりである。その原因は、2023年夏の猛暑による主食用米の収穫量減少、コロナ禍明けの経済正常化、南海トラフ地震臨時情報での消費者の買い走り、インバウンド需要増、流通業界の買い占めなどにあると言われているが、果たしてそればかりが原因か。これら以外に種々の原因が潜在している。需要が減るから生産も減らす生産調整(減反政策)の見通しの甘さ、農業予算のカット、農地面積の減少、高齢化・就農者の減少、荒廃農地の増大、政府備蓄米の放出時期の遅さなど枚挙にいとまがない。

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