【寄稿】増えない‼ 新規就農者~元鹿児島大学農学部教授・農学博士 宮部芳照

わが国の次代の農業を担う新規就農者がいっこうに増えない。農林水産省は去る8月30日、2023年の新規就農者は4万3460人で前年に比べて5・2%減少、このうち49歳以下は5・8%減の1万5890人、ともに2年連続の減少と発表した。これは、現行の統計開始(15年)以来、最少を更新した。就農形態別でも、自営農業就農者は前年比3・4%減の3万330人、49歳以下は同1・2%減の6420人で15年に比べて半減した。農業法人への新規雇用就農者は9300人、新規参入者は3830人でいずれも前年を下回った。これは一体なぜなのか。近年の農業は3M「儲からない、未来がみえない、魅力がない」といってよい。特に若者に向けて他産業並みの労働環境を整備し、ビジネスとして儲かる農業を確立させることこそが重要である。

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