サタケ、種籾消毒処理装置「SASTEMA」発売
- 2025/2/3
- 業界
- 農機新聞 2025年(令和7年)2月4日付け

(株)サタケは、種籾消毒処理装置「SASTEMA(サスティマ)を1月23日より新発売した。種籾の消毒はイネばか苗病などの種子伝染性の病害を防ぐため、主に薬剤の使用や温湯に浸漬する方法で行われている。薬液消毒では廃液処理の負担があり、温湯消毒は農薬を使用しないが、水槽や乾燥が必要で設置スペースが広くなり、また、作業やメンテナンスの工数が多く、課題となっていた。サタケは、農研機構との共同研究を通じ、蒸気で水稲種子の表面を加熱消毒、冷却・乾燥までを自動で行う消毒処理装置を開発した。高温の蒸気を使用することで約5~10秒と短時間での消毒を可能にしつつ、温湯消毒と同等の消毒効果がある。種籾の水分もわずかな上昇で収まるため、温湯消毒装置のような脱水工程と乾燥機を必要としない。設置する機械点数が減ることで、従来の同社温湯消毒装置と比較して約50%の面積で設置が可能で、メンテナンスや清掃の負担も軽減される。また、原料投入後は排出まで自動運転で作業が完結するため、省力化にも貢献する。現在は水稲種子のみに対応しているが、今後、他穀物での活用も視野に入れ、引き続き開発を継続していく。