農研機構、根粒菌の効果解明~GHG削減と大豆生育向上
- 2024/7/29
- 行政
- 農機新聞 2024年(令和6年)7月30日付け
農研機構は10日、温室効果ガスである一酸化二窒素(N2O)の抑制効果が高い根粒菌が、大豆の生育量も向上するという研究結果を公表した。東北大学との共同研究によるもので根粒菌はBradyrhizobium ottawaenseという。大豆根粒菌の一種だが現状では農地土壌では極めてまれにしか生息していない。研究では同根粒菌がN2Oを窒素(N2)に変換する遺伝子の発現が高いことを解明。さらに植物生育促進微生物(ヘルパー微生物)のPseudomonas属菌と併用して大豆に接種すると同根粒菌の窒素固定能および大豆の生育量の向上が見られた。今後、技術開発を進めることで、農地での温室効果ガスの排出削減と大豆生産の両面で向上が期待される。