日本農学アカデミーと(公財)農学会は1日、東京大学弥生講堂で公開シンポジウム『わが国の農業の将来を考える―今求められているものは何か』を開催した。基調講演として『食料・農業・農村基本計画の概要』について女子栄養大学の中嶋康博教授が講演。25年ぶりの改正で食料を市場任せにせず環境調和と供給確保を国家理念に位置づけた。輸入依存や国際相場の不安定化、労働力縮小により食料価格が国内努力では制御できない領域に入りつつある中、KPIに基づき供給構造を管理する体制で実効性が問われる方向に向かっており、今は国民が安定して食べられる社会を設計する段階に入ったという。