農研機構ら、温暖化による穀物生産被害を試算
- 2020/11/2
- 技術
- 農機新聞 2020年(令和2年)11月3日付け

農研機構は国際農研、農林水産省農林水産政策研究所と共同で気候変動(地球温暖化)が世界の主要穀物に及ぼす経済的影響の評価と、その適応に要する年間費用を試算し、このほど公表した。算出したのは①収量低下による生産被害、②それを軽減する対策に必要となる追加の費用(適応費用)、③生産者が収益を確保できる範囲内で対策をとっても、対処しきれずに残る被害(残余被害)。試算によると、生産被害はトウモロコシとコメ、コムギ、ダイズの合計で、世界の平均気温の上昇(対工業化以前:1850―1900年)が1・5度の場合は630億ドル、2度では800億ドル、3度では1280億ドルと推定された。