【寄稿】日本は「アフリカの米つくり」 をどうやって応援するか③(再来会 会員 古賀 康正)
- 2021/6/7
- 国際, 話題
- 農機新聞 2021年(令和3年)6月8日付け
5.農民の収入増と稲作意欲の向上
稲作農家は、農村精米所を利用して保有籾を白米にして家族で消費するのみならず、つくった白米を近隣の市場などで売ることもできる。籾はそのままでは籾集荷業者以外には売れないが、白米に変えれば誰にでも売れる。おまけに籾のままよりもずっと大きな利益が得られる。さらに重要なことは、ここで農民が次のことに気づくことである。すなわち、「良い籾からは良質の白米が余計に得られ、それだけ高く売れる」と。このことが農民に稲作を改善し籾の量のみならずその品質をも改善する意欲をかきたてる。これは、日本でも小作農が自作農になっただけで、彼の耕す同じ田んぼからの米の収量があがり、その品質もまた改善されるのと類似している。