農林水産政策研究所、ベトナムの稲作・土地制度の現状について研究成果報告会

農林水産政策研究所は14日、ベトナムの稲作を中心に、ベトナム農業が辿ってきた道、現代の農業・農地問題について調査してきた内容を報告する研究報告会「ベトナムの農業・稲作と土地制度」をオンライン開催した。報告会は100人ほどが視聴。同研究所の岡江恭史国際領域主任研究官が報告を行った。1980年代から経済自由化・対外開放政策(ドイモイ政策)を採用したことにより高い経済成長を示し、農業分野では世界2~3位のコメ輸出国となっていることを概説。稲作をめぐる事情については、ベトナム人にとってコメは主食で、生産の多くが自給用となってきた。流通は零細な個人経営に担われ、在庫調整によるリスクへの対処ができないことから、2008年に穀物価格高騰時に国内米価も高騰。政府が輸出規制をかけたことで、生産者の利益が損なわれることになった。このため、新政策として水田維持のための転作規制、倉庫と精米施設の所有を条件に輸出業を認可する業者規制、価格支持策の導入を行った。転作規制については2013年に方針転換、業者規制は小規模業者の破産につながり、価格支持策は実際には機能せず中国への非公式な輸出などの弊害があることも示唆。

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