学術会議と九州大学が農とエネルギーでシンポ

日本学術会議農学委員会農業生産環境工学分科会と九州大学エネルギー研究教育機構共催の公開シンポジウムが5日、九州大学伊都キャンパス椎木講堂(福岡市)で開催された。同シンポジウムのテーマは「農的エネルギーの新展開」。2100年という未来社会におけるエネルギーシステムのあるべき姿、特に、自立・分散型のエネルギーシステムの構築において「農」が担いうる新たな役割について、7人の専門家を招いて講演が行われた。まず、九州大学の若山正人副学長が、昨年同大学に設置したエネルギー教育機構(Q-PIT)のビジョンについて紹介し、続けて佐々木一成副学長は、同大学の取り組みとして文理融合・学際融合による研究開発を推進していることを紹介し、脱炭素・水素社会の実現に向けて加速していくと話した。また、同大学の矢部光保教授は、農における窒素循環の研究について発表。食品・畜産廃棄物等をメタン発酵させるとバイオガスと残渣であるメタン発酵消化液が生成されるが、その消化液から肥料成分を分離濃縮回収し汚泥等を液化する技術研究について実用化のめどがついたと報告した。そして、北海道大学大学院の石井一英准教授は、北海道の酪農におけるバイオガスプラント(BGP)の導入事例を紹介し、BGPを拡大することで、ふん尿等の堆肥化からバイオガス化へと移行が進み、窒素成分を大気中に放出せずにほぼ全量液肥利用できること示した。ただし、BGPの普及は固定価格買収制度に依存する部分が大きいことなどが課題とした。その他に、大門裕之豊橋技術大学教授、白鳥祐介九州大学大学院准教授、北島宣京都大学大学院教授が講演した。

新農林社Youtube

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