“雑草イネ”直播栽培以外でも多数確認

水田に自生して減収や品質低下の原因となる「雑草イネ」について、直播栽培をしたことのない水田でも多く発生していることが、農研機構の研究で明らかになった。農研機構では、移植栽培を含むすべての水田において、雑草イネへの警戒を呼び掛けている。雑草イネは栽培用品種と同じ植物であるが、質が悪い。脱粒しやすいので放っておくと翌年以降は水田で増殖し、被害が拡大する。このため、速やかに発見し対策することが必要となる。これまで、限られた地域で直播栽培をする水田に発生すると考えられてきたが、農研機構の研究により、移植栽培しかしていない水田でも20世紀末から発生していることがわかった。農研機構が平成27年までに雑草イネによる被害が発生した東北・関東・東海・近畿地方の27地区(8県)を対象に聞き取り調査を実施したところ、23地区で、これまで直播栽培を実施していないことが明らかになった。移植栽培でも雑草イネが発生してきた要因は、現在広く使用されている水稲用除草剤では防除効果が不十分であり、さらに移植栽培においても雑草防除に十分な時間をかけることが難しくなったことなどによると推定される。雑草イネは、籾が落ちやすい点が栽培イネとの違いで、多くは玄米色が赤い。防除方法としては、色彩選別機で赤米を発見した際はほ場を特定し速やかに除草することが重要。農機に付着して周囲に広がるため、未発生ほ場から先に作業すると良い。また、1葉期以降の雑草イネには除草剤が効かないため、有効な除草剤を3回散布することと手取り除草を必ず実施する必要がある。

新農林社Youtube

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